ひたすら音楽聞く

死ぬまでしこたま聞く

 

 

個人的に思い入れのある著名人が数人亡くなった。

時間が経って忘れてしまうのも悲しいので、書き留めておく。

 

 

山本KID徳郁

 

晦日の対魔裟斗戦の動画は咆哮しながら見た覚えがある。金的を喰らいながらも非常に競った試合で息をつく暇もなかった。

宮田和幸戦の膝蹴り即KOとか、プレイに華があってどの試合も興奮しまくった。

アウトデラックスに出ていたKIDも飾ってなくて良かった。

 

 

 

 

 

 

樹木希林

 

温かみ溢れるおばあちゃんですごい好きだった。おばあちゃん界でトップクラスに好き。是枝裕和の『海よりもまだ深く』はどの登場人物も魅力に溢れているが、樹木希林の包容力にかけては右に出るものはないと思った。家族を思う母無敵。

三井のリハウスのCMで、ヘソクリここにあんのよって笑う姿は、滅茶苦茶に親近感が沸く。

 

 

 

 

 

XXXTENTATION

 

これには結構応えた。新譜の『?』にぶっこ抜かれて、これからが楽しみだと思っていた矢先の訃報だったから愕然とした。近年はLil Peep、Mac Millerと有能なラッパーが次々に亡くなっていくからただただ悲しい。

素朴なアコースティックギターのフレーズや、Blink182のドラマーとのコラボなどヒップホップの枠に捉われないアプローチ、何より物悲しいメロディーがたまらん。

近年はメロディーラインを強調したラップが増えてるけど、XXXTENTATIONのメロディーが一番好きかもしれない。

 

 

 

 

 

 

Frank Oceanを聞け

 

呂布カルマのあるツイートを見て、少しげんなりしたことがあった。

 

まずその人知らないわ

呂布カルマ (@Yakamashiwa) September 29, 2017

 

件のツイートは、「ホモを笑いのネタにしたら叩かれる時代か」というツイートに対して、ゲイであることを公言しているFrank Oceanの名前が引き合いに出された時の呂布カルマの返答。リプライ先のアカウントは既に凍結されていて、今これだけ見ても何の話かは分からんのだけれども。

 

 

Frank Oceanを知らないとなると、Tyler The Creator、Odd Futureすら聞いていない可能性もある。音楽で飯食ってると豪語してるラッパーが、OF界隈をまるで知らないとしたら驚きだな。ZINE版のNikesはKOHHフューチャリングしてるし、耳に入っていてもおかしくないはず。もはやラッパーとか抜きにしても、Frank Ocean聞きゃきっとぶっこ抜かれること間違いないから聞いてくれ。

 

 

Andre3000がマシンガンみたいなラップかますSolo(reprise)、無茶苦茶格好良いから聞いてくれ。Blondeを是非聞いてくれ呂布カルマ

 

 

 

 

13の理由

 

 

巷で話題になっていたNetflixのドラマ『13の理由』を見た。

 

www.fuze.dj

 

とあるアメリカの高校で女子学生ハンナが自殺し、亡くなる前に彼女が残した13のテープに登場する人物を巡る物語である。

 

 

高校生の男女が直面するであろう問題は実に深刻だ。

精神的に未熟でありながら、容姿や身体能力の差、対人関係から必然的に生まれるヒエラルキーの中で彼らは生きていかなければならない。様々な性格、思想を持った多数の人間が押し込められた学校という狭い世界では、ほんの諍いから苛めにあったり、好機の目に晒されたりと皆少なからず壁にぶつかる。大人から見ればほんの小さなことも彼らにとっては一大事であり、その狭い世界での出来事、友人、恋人との関係が人生であるかのように捉えてしまう。昨今のSNSの普及によって、その生き辛さは加速しているかのように思える。

そのような環境だから故に、XXXTentationやLil Peepのような若者の憂鬱を主題としたエモトラップがティーンエイジャーの共感を呼び、自殺防止を呼びかけたLogicの

1-800-273-8255』がヒットを生んだのだろう。

 

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本作品はそんな世界でハンナが選択した自死の要因をリアルに描いている。

学校中に広まった心無い写真やリスト、両親やクレイに助けを求められなかった17歳の少女の不器用さ、真の意味で生徒の良き相談者となれなかった教師、どれも現実の学校社会が抱える問題と相違ない。

また、自殺の決定的な要因であり、本作の大きな主題の一つがレイプである。セカンドレイプを恐れ、被害者であるはずの女性が性被害を打ち明けることが出来ないという問題は今もなお現代社会に深く根ざしている。テープを聞いてもなおブライスからレイプを受けたという事実をひた隠そうとするジェシカの姿が、レイプが女性に与える傷の深さを表している。

 

本作を見終わった後、彼らのSOSを見逃さず、悲劇を迎える前に救い出すこと、性被害を受けた女性が声を上げることのできる社会を形作ることが、現代人が思慮すべき大きな課題であると突きつけられたように思えてならなかった。ティーンエイジャーの愚直さ、脆さを描くことによって、現代社会が抱える問題をここまで浮き彫りにさせた作品は二つとないだろう。ハンナの死を受け入れられずもがくクレイ、家庭の問題やジェシカとの関係に悩むジャスティンらの少年らしい脆さが痛ましくも美しい描写も、切迫感を持って視聴者に訴えかけているように感じる。

 

 

そしてやはり特筆しておきたいのは、物語に綺麗に沿う選曲の素晴らしさだ。どの挿入歌も物憂げで儚く、悩めるティーンエイジャーの心情を巧みに表現している。冒頭でトニーの車のステレオから流れるJoy Divisionの『Love Will Tear Us Apart』は、これから起きる全てを物語っているかのようだった。

クレイの部屋に貼られたボン・イヴェールのポスター、アレックスの部屋にはジョイ・ディビジョンといった風に、挿入歌以外にも音楽への拘りが感じられた。

 

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売人から銃を購入したり、暗室でハンナの死に関わる人物を並べてみたりとタイラーが何かしでかす雰囲気を漂わせながらシーズン1は幕を閉じたが、シーズン2ではコロンバイン高校の銃乱射事件を題材にした映画『エレファント』のような悲劇が起きるような気がしている。 

 

 

兎にも角にもここまで感情移入し、考えさせられる映像作品は今までになかった。

凄惨なシーンを持って思春期の少年少女が抱える苦悩をありありと描いた『13の理由』は、彼らが抱える数々の問題を大々的に提起した問題作である。国籍年齢性別を問わず、一人でも多くの人に見て欲しい。

 

 

 

 

2017年新譜ベスト

 

今更ながら2017年のベスト10枚。

 

Big Fish Theory / Vince Staples

 

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GTA、Flume等のプロデューサーを起用し、トラップ主体の昨今のヒップホップとは若干距離を置いたハウス、エレクトロ色の強いアルバム。前作のSummertime '06より聞きやすいのでこっちの方が好きです。

 

 

I See You / The xx

 

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持ち味である哀愁とJamieの持ち味がうまくマッチし、xx至上最もポップかつ唯一無二のアルバムに仕上がっている。失恋を引きずる男と既に次のステップを踏み出した元カノの対比を切ないトラックに乗せた『On Hold』が至高。

 

 

V / The Horrors

 

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アルバムを聞く度に度肝を抜かれてきたが、それを更に凌駕する勢い。とち狂ったシンセ音とギターかシンセかも検討のつかない自由奔放なソロにグッとくる。フェイザーを自作してしまう程の探究心が存分に発揮された良盤。ベルセルクベヘリットみたいな気持ち悪いジャケットも最高。

 

 

At What Cost / Goldlink

 

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 ジャケットの酷さはさて置いて、KAYTRANADAのハウス寄りの曲から、Steve LacyのThe Internet然としたメロウな曲まで幅広くジャンルを網羅したアルバム。Goldlinkはトラップよりもダンス要素の強い曲の方が断然良い。踊れるヒップホップは楽しい。

 

 

No One Loves You / blis.

 

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前作『moving forward』『Starting Fires In My Parents House』の青臭さは既に無く、スローなテンポと泣きのメロディ、力強い歌声はよくあるヘロヘロボーカルのエモリバイバルバンドとは一線を画している。

 

 

Shake The Shadder / !!!

 

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聞けば踊らずにはいられない熱量は健在。前作より若干メロディアス。また生で拝みたいもんです。

 

 

In Dreams / Lostage

 

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真新しさこそないが、脂の乗りきったエモマシマシの一枚。『僕のものになれ』の思いを寄せる女性を自分のものにできないやるせ無さ、しみったれ感には感傷的にならざるを得ない。今なお五味兄の歌が沁みまくるアルバム。

 

 

 

Pongyaron / NENGU

 

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Hella顔負けの手数合戦とノイズでゴリ押す『Real Mel Gibson』で幕を開ける本作は、一皮剥けたのか迷走しているのか最早分からない程のカオスを撒き散らしている。しかしながら飛び切りのユーモアでアートワーク、MV含めやりたい放題ながらも陰ることのない唯一無二のキャッチーさは未だブレない。ほぼ全曲に渡り挿入されたチップチューンは絶妙にバンドサウンドと合致しており、今後どう化けていくか益々楽しみ。

 

 

Powerfull People / Formation

 

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ロンドンの5人組ギターレスバンド。野太いマッチョなベースとビートに心踊る。もっと耳に残るメロディが多ければきっともっと楽しい。

 

 

 

 

Las Napalmas / Aming For Enrike

 

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The Battlesばりのループ合戦を2ピースでこなすナイスなマスロックバンド。pneuやAnd So I Watch You From Afarにも通ずるノイズと捻くれたギターのサイケデリック感が良い。NENGUの招聘で今年度4月に二度目の来日を果たした。

 

 

まだまだ掘り足りないので、今年はテクノやらハウスをもっと聞きたい。

 

 

Vince Staples『Big Fish』

 

たまらなく良いぞこのラッパー!!Childish Gumbinoぶりに度肝を抜かれた。

トラックはエレクトロ寄りだけど、そんな甘っちょろい表現じゃ片付けられない程に惹きつけられる2017年大問題作。ヒップホップでここまで踊れるビートは稀有だと思う。Goldlinkもダンス要素が強いけど、こっちはもっとダークな感じ。曲ごとに個性があってアルバムを通してまるで飽きが来ないのも最高。ぱっと聞いた感じケンドリック・ラマーぐらいしか分からなかったが、どの客演もハマっててそこもまた良い。

どこぞの音楽番組で仁王立ちで1ミリも動かずに歌うVince Staplesがクソかっこよかったんだけど、いつの間にか消されてたみたい。

 



クラバーもBボーイも必聴。

 

 

BIG FISH THEORY [CD]

BIG FISH THEORY [CD]

 

 

 

blue frined 『I will be your blue friend』

 

日本を代表する激情ハードコアバンドのアルバム。最近良く聞いてる。
聞き手を喰わんばかりの怒りのぶちまけっぷりがかっこいい。
エモーショナル、叫び、重いリフ、ポストロック然としたアルペジオ、全てを詰め込んだアルバム。男ならこれ聞かなきゃあかん。
Tiny Moving Parts、Sui La Lune、Sportらを擁するDog Kights Productionsからアルバムはリリースされている。錚々たる面子の中に日本のバンドが居ることは何だか意味もなく誇らしい。

 

 


気に入ったバンドの音源は全て手中に収めたいので、kmkmsとのスプリットも是非とも手に入れたいが、DIYバンドよろしくフィジカルは全て売り切れ。良さに気付くのが遅すぎた。

US激情のCalculatorを招聘するなど海外勢との交流も深い。Calculatorもこれまた痺れるかっこよさ。つんのめる咆哮とギターがたまらん。

 

 


近年のエモ、ハードコア界隈の海外バンドが頻繁に招聘されている動きはとても面白いし、アンダーグラウンドながら日本の音楽に活気を与える大きなきっかけになっていると思う。
Shizune、Sportなどホットなバンドを日本に呼び続けているCut The Tensionの存在は本当に大きい。下北沢で見たSportのライブはエモーショナル溢れまくりだった。シンガロングまみれ。
年末にはThe Saddest Landscapeも来日する。

 

惜しくもblue frinedは現在活動休止中。こんなにかっこいいのに!
一度は生で拝みたい。

 

 

BABY DRIVER

 

オープニングの銀行強盗、The Jon Spencer Blues Explosion、カーチェイスで全部持って行かれた。ジョンスペを爆音で流しながら車をかっ飛ばすのはずるい。これ以上は無いってくらいにBellbottomsがハマる。

 

あらすじ

ベイビー(アンセル・エルゴート)。その天才的なドライビング・センスが買われ、組織の運転手として彼に課せられた仕事―それは、銀行、現金輸送車を襲ったメンバーを確実に「逃がす」こと。子供の頃の交通事故が原因で耳鳴りに悩まされ続けているベイビー。しかし、音楽を聴くことで、耳鳴りがかき消され、そのドライビング・テクニックがさらに覚醒する。そして誰も止めることができない、追いつくことすらできない、イカれたドライバーへと変貌する―。
組織のボスで作戦担当のドク(ケヴィン・スペイシー)、すぐにブチ切れ銃をブッ放すバッツ(ジェイミー・フォックス)、凶暴すぎる夫婦、バディ(ジョン・ハム)とダーリン(エイザ・ゴンザレス)。彼らとの仕事にスリルを覚え、才能を活かしてきたベイビー。しかし、このクレイジーな環境から抜け出す決意をする―それは、恋人デボラ(リリー・ジェームズ)の存在を組織に嗅ぎつけられたからだ。自ら決めた“最後の仕事”=“合衆国郵便局の襲撃”がベイビーと恋人と組織を道連れに暴走を始める―。

 

頭からケツまで音楽に重きが置かれていて、クライマックスでの選曲のセンスもずば抜けている。

The DamndのNeat,Neat,Neatがあんなに映えるとは想像もつかんかった。

 

 

Queenファンからは反感を買いそうだが、Brighton Rockはこの映画で聞いた方が断然かっこいい。

 

  

主人公とヒロインがサクッと恋に落ちるとか細かいことを言えば大分大味ではあったが、何より見ていて楽しかった。これに尽きる。車がギュンギュン走り回る絵は見ていて飽きない。

 

音楽を主題とした近年の映画だとシングストリートも底抜けに良かったが、爽快感と高揚感で評価するなら断然こっち。