マスでエモでハードコア?な、取っ付きにくいようでキャッチーなロックバンドをいくつか挙げてみる。
■Adebisi Shank
アイルランドの3ピースインストバンド。
超バカテクのギター、ゴリゴリのベース、暴れ回る弦楽器を支えるドッシリしたビート、と隙なし。ギターの多彩なフレーズ、エフェクターの使い方がかっちょいい。目まぐるしい曲構成ながら聞きやすく、アルバムごとに毛色が違うのも面白い。
ギターのLar KayeはLITEの大ファンらしく、ベースの井澤曰くLITEの海外公演で「『Ghost Dance』やるの!?」と目をキラキラさせていたとか。
ラストライブの新代田feverはそりゃもうハッピー空間でした。本当にあの時はギターが神がかっていた。きっと死ぬまで聞き続けるであろう最高のバンド。
彼らの所属するLAのレーベルSargent HouseにはblisやAnd So I Watch From You Afarなど、個性的で良質なバンドが多い。
◼︎nuito
京都の3ピースインストバンド。マイスペースでは、コンテンポラリプログレッシブマスロックとか自称していたような。そんな突飛な名前通り、曲のほとんどの構成が複雑かつ、タッピングの嵐。このバンドに出会ってからマスロックをよく聞くようになった気がする。
一インディーズバンドにしては細部に独特なこだわりがあり、個性が強い。Hinemosという曲を一定の条件?で左右のスピーカーを向き合わせると新たな音が聞こえるとか、アーティスト写真はゴミ山の中で顔の見えない3人が寝そべってるだけとか。
ホームページにも隠しリンクや、PCの画面を傾けると文字が浮かび上がる等の工夫があり、曲やライブ以外の面でも非常に楽しませてくれるバンドである。
2009年のtera melosやAdebishi Shankの来日公演のサポートアクトも務めており、活動休止前から注目を集めていた。tera melosのライブでギターのひらうにサインを求めたら、「俺はバンマスだから何してもいいんだ」と既に書いてあったリズム隊のサインにバツを付けた後、でかでかと自分のサインを書いてくれた。
最近、7年振りに活動を再開したらしく、新宿MARZでのライブを見たが演奏はまるで衰えておらず、以前のライブではスカスカだったMARZ(Adebishi Shankのライブ)がパンパンになっていて感極まった。彼らのライブは何度でも拝みたい。
NUITO - NUITO ARE BACK.′ @TOKYO MARZ 2016/6/19
◼︎1994!
ペンシルバニアの2ピースバンド。暑苦しくダミ声で吠えるボーカルと手数の多いギターはsnowingやcastevetに通じるものがある。
どの音源も大体音質が悪いが、ライブ動画を見てると客と組んず解れつのぐちゃみそでその空気感に近いのかも。
LP『fuck it!』には、フォトブックにツアーやライブの写真が付いていてワクワクする。
エモリバイバル系のバンドは日本で流通しているフィジカルの数が少なく、ディストロで見つけても売り切れていることが多いのが如何ともしがたい。
1994! - SOUR THANKS MAN - THE PEEL, KINGSTON 27th JULY 2011
どれも最高す。生きてて良かった。
もっと生きてて良かった級の音楽知りたい。